◆毒ガエルの復讐
篠原有司男(1932年東京生まれ)は,1960年、赤瀬川原平、荒川修作らと前衛芸術集団「ネオ・ダダ・オルガナイザーズ」を結成し,絵具を含ませたボクシング・グローブをはめて壁を叩く「ボクシング・ペインティング」や「オートバイ彫刻」で美術界に衝撃を与えてきた。
「それはハングリー精神なんだけど、美術のなかに自分をどんどん引きずっていく、のめり込ませていくデーモン、悪魔を見ていないとできないね。 デーモンを見ないやつは合理主義的になるんだけど、合理的な生活を求めたら、アーティストは一日も生きられなくなる」
「だからさ、そこはね、やっぱり地獄が極楽だと思えるようにならないと一流になれないよ。思っているだけじゃなくて、ピカピカ見えてこないとダメだ(笑)。 すげえところまで来たな、という感じでさ」 (『美術手帖1995年10月号』)
と語ってから11年。74歳を迎えた今年,たてつづけに個展を開催し、著書を3冊同時刊行した篠原の情熱が,NADiffで開催中の個展「毒ガエルの復讐」で炸裂している。超スピードで描かれた大胆な素描と向き合って,ペンの動きを目で追えば,絵の中の裸婦や蛙もろとも極彩色の渦に巻きこまれていくだろう。生きていくには「早く、美しく、そしてリズミカルであれ」という篠原の理念が体感できる。10月15日まで。





