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2006年04月12日

◆亜欧堂田善の時代

週末,府中市美術館で〈亜欧堂田善の時代〉を見た。司馬江漢とならんで江戸時代の代表的な洋風画家として知られる亜欧堂田善(あおうどう でんぜん)の油彩画,銅版画約90点のほか,「洋風表現」を追求した江戸時代の画家たちの作品約50点を紹介した展覧会である。

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亜欧堂田善の描く江戸は,奇想の世界である。さまざまな絵画で「見慣れた」はずの江戸の風景が,近未来小説の舞台さながらの不思議なオーラを発していることにまず驚かされる。その奇妙さの理由は,あとから分かってくる。なぜか西欧人並の背丈をした群衆,絵を見る観客にむかって微笑みかける「モナリザ」のような女性,縁日でもないのに面をかぶっているとしか思えない異形の人物…… 幾重にも奇妙な絵画は,作りこまれたフィクションであると同時に,どこか「こちら側」と同じ空気でつながっているようなリアルさがある。
 会期は4月16日まで。