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2004年08月20日

◆大家さん

ペテルブルクで部屋を貸してくれている大家さんは,61歳の女性で一人暮らし。芯が強くてあたたかいロシアのバーブシカ(おばあさん)。2年ぶりのつのる話をするうちに,昨年彼女が癌を患った時の病院の治療のひどさを聞いてやるせなくなる。ロシアの病院は基本的に無料でも,医師に賄賂を要求されるのは日常茶飯事で,大家さんも医師に要求された金額を無理して工面した埋め合わせに,今は病後の体で家政婦として働きに出ている。年金が雀の涙なので,ロシアでは80歳近くなっても働いている人が少なくない。自分が育てた花を道で立ち売りしたり,乳母をしたり。昔,アメリカから来た知人が,「ロシアは好きだけれど,道で人々を見るのがつらい」と言っていたのを思いだした。

ペテルブルク大学文学部の書店(Universiteskaya nab, 11)は,モスクワでは手に入りにくい書籍も置いているので,ペテルブルクに来たら必見。本の発送も,ペテルブルクの中央郵便局の方がモスクワよりも便利。郵便局では,両親に連れられて海外に移住した孫達がロシア語を忘れないようにと,ロシアの絵本を大量に海外に送るおばあさんたちの姿をよく見かける。ロシア人が持つロシア語への強い思いを目の当たりにする。